Life and Dance in Latino Style

ラテン音楽、スペイン語圏のラテン音楽とダンス。サルサ、レゲトン、バチャータ、メレンゲ等。中南米関連。ラテンファッション。スペイン語。その他の音楽関連

センシュアルな(セクシー)サルサの歌詞の和訳について

サルサには、ロマンチックなサルサ、センシュアルなサルサ があります。

日本ではそんなこと言われてないと思いますが、スペイン語圏ではそういうふうに言われています。


サルサの中でもメロディがゆっくりでロマンチックな恋愛や男女のセクシャルな歌詞。


ロマンチックなサルサが私はラテン音楽のなかで一番好き。
プライベートでは、私はサルサではロマンチックなサルサをきくことが多いです。


実は、ロマンチックなサルサだけをかけるイベントをやりたいと思ってるほど。





ロマンチックサルサは、ロマンチックや情熱的なラブの歌詞だけではないです。


サルサやバチャータって全体的に、ドラマのような愛憎劇、失恋、嫉妬、不倫、一晩限り(ワンナイトスタンド) の話が多いんですよね。

ロマンチックなサルサにも、失恋やドロドロ系やセクシー系の方がロマンチックなラブより多いような気がします。

だから、スペイン語圏ではセンシュアルもあるわけだけど。
センシュアルはスペイン語でセクシャルという意味です。
セクシーな感じのサルサ


だからラテンの曲を結婚式で使うときは選曲に注意してね、って前に書きました。
メロディで判断したら危険です。





今回紹介するのは、ロマンチックなサルサで私が好きな曲の一つです。


この歌手の曲はコロンビアのカリでよくかかるので、カリに住んでいるときに覚えました。


ベネズエラ人のサルサ歌手で HILDEMARO といいます。





「Apaga la Tele」 Hildemaro







踊りやすい曲だと思います。



歌詞の和訳はここに書けないので、もう一つのブログに和訳してUPします。

このリンクをクリックしてください。



http://diafeliz.jugem.jp/?eid=69


(すみません、さっき間違えてデスパシートのリンクはってたので、訂正しました)




この歌詞はエロ過ぎると思うでしょう。

けれど、ラティーノラテンアメリカ人)からすれば、すごいロマンチックでステキな曲なんですよ。
カップルで踊りたい、ロマンチックな曲。


これは80年代の曲です。

歌へのコメントを見たら
「こういう歌がロマンチックなんだよ。昔のサルサはいいね。最近のサルサはゴミ」
「ぜひ恋人と踊りたい」 
「この曲はとてもSABORがある」
という中南米人からの感想がありました。

SABOR(サボール)っていうのは味という意味。
音楽やダンスのサボールがあるといえば、味わいがある、ということです。



以前「デスパシート」の歌詞の和訳をしてブログにUPしたら、ジャスティン・ビーバーがそんなエッチな歌を歌うわけがないとか、そんなエロイ歌だったのか、とかいわれましたが、そういう歌詞なのでしょうがないです。
他の人が違う和訳をしていても。
ラテンアメリカスペイン語圏では私が和訳したような内容で理解されてますので。


それに「デスパシート」の解説でも書きましたが、ラテンアメリカでは夫婦や恋人のエッチは愛があるからやらしくない、ロマンチックでアモールなんです。

スペイン語では たんに 「ヤル」のはSEXO、 愛があるエッチは 「hace el amor」 といいます。


今回紹介した曲の歌詞をエロいと、もしラテンアメリカ人に言ったら 
「夫婦や恋人間なのに いやらしいとかエロイと考える日本人の脳内のほうがやらしいんじゃないか、やっぱHENTAIの国だからか」とラティーノからいわれそう。

(変態という日本語は、いまや海外で「HENTAI」という言葉になってます。もとはロリコンぽいエロ漫画がHENTAIというジャンルで、いまは日本のAVが世界で流行っててアニメのポルノがHENTAIというジャンル)。

日本はロリコンぽいエッチな看板や広告が街なかのあちこちにあるしコンビニでエロ本売ってるから外国人が驚いてます。他の国では子供の目のつくところにはエロイものは見せないからです。
日本はエロの国と言われているのに、なぜラテンの曲の歌詞にはエロいというのか、そこがアンバランスで理解しがたい。




ラテンポップスやラテンダンスミュージック、それにサルサやバチャータの曲の歌詞には、hace el amorという歌詞がよくでてきます。
hace el amorは愛があるエッチの方です。



キューバ系米人のラッパーのピットブルはクラブでナンパしてお持ち帰りしてヤルだけの歌(しかも3Pとか)が多いし、レゲトンでもmalumaは女性をたくさん囲って性奴隷化とか乱交とかの歌詞の曲がいくつもあります。
レゲトンのなかでもロマンチック系のレゲトンにはロマンチックな歌詞の曲もありますが、大半のレゲトンやトラップ・ラティーノはエロイ歌が多いです。




南米に長く住んでいたことがありスペイン語堪能な日本人の方が、「デスパシート」などの私の和訳を見て、「ラテンのカルチャーや、ラテンのセンシュアルさ(セクシャルさ)がよく表現されている。日本語でこれを表現するのは難しいのに」とほめてくださいました。

そのポイントを理解してくれる日本人は少ないので、非常にうれしかったです。



ラテンアメリカは歯が浮くくらいキザなことをさらっという文化だし、スペイン語はロマンチックな表現が多いです。

でも英語はそこまでロマンチックな表現がないし、ましてや日本語にはロマンチックな表現がほとんどありません。

私もスペイン語の原語では歌手が表現したいことがすごいわかるんだけど、それを日本語に訳すのはほんとに難しくて四苦八苦してます。うわーーっていうくらいロマンチックすぎるしキザなあのニュアンスを日本語で出すのは無理。




それから日本のラテンのクラブと中南米のクラブの最大の違いは、踊る相手です。

日本はクラブで踊る相手を探して1曲ごとに相手を替えます。

でも中南米は夫婦や恋人同士、または男女のグループで行いって、カップルだけ、またはグループ内でしか踊らない人がほとんどです。
フィエスタやホームパーティでも、中高年の夫婦がしっぽり踊ってる姿を見ます。
カップルで週末にクラブに行って、こういうロマンチックなサルサでしっとりと大人のサルサを踊る、という感じなんですよね。

だからロマンチックでセクシーなサルサは、中南米では非常に人気があるんだと思います。

日本は、クラブやサルサイベントに行って、知らない男性にダンスフロアで誘われて踊って、1曲だけ踊って、踊り終わったら「ありがとうございました」って言って別れる。だから相手にまったく思い入れはないし、ロマンチックな気持ちももてない。

そこが中南米のクラブと(日本だと南米人しかいないクラブ)、日本にあるサルサバーやサルサイベントの違いかなと思います。



みなさんが知らない男性とたんたんと踊ってるサルサやバチャータには、実はこういうセンシュアルな曲や不倫の曲が多いことは知っておいてくださいね 笑。