Life and Dance in Latino Style

ラテン音楽、スペイン語圏のラテン音楽とダンス。サルサ、レゲトン、バチャータ、メレンゲ等。中南米関連。ラテンファッション。スペイン語。その他の音楽関連

実は日本にもある

この数日にわたって、アメリカの新移民法 SB1070とそれに対する抗議について書きました
「SB1070 人種差別法」 、「アリゾナ新移民法にシャキーラたちも抗議」


この法律は、警官が人を外見で判断してこいつは移民だなと思ったら身分証明書の提示を要求して、身分証明書を持ってなかったら逮捕令状なしに即刻逮捕して拘留できる、という内容です。

だから有色人種、特にヒスパニック(スペイン語圏のラティーノ)たちがターゲットになるということで、肌の色による人種選別だし、人種差別になる。アメリカの憲法に違反してるということで抗議運動が起きています。

アリゾナに私たちが旅行して街を散策してたら、いきなり警官にパスポート提示を求められた。パスポートを持ってなかったらパトカーでそのまま連行。。。 アジア系だから不法移民と思われた。。。。 ということも起こりえる、ってことですよね。
こわい…




アメリカでは人種差別問題として全米をゆるがす大論議になってます。

しかし、実は日本ではすでにこういうことは行われています。


警察や入管は、外国人を見たら見た目で判断して、職務質問をして外国人登録証に不審があれば警察に連れて行き、もしビザ持ってなかったらそのまま入管の収容所に収監して、その後強制送還してます。


彫りの深い顔だちの日本人が外国人と間違われて留置所に入れられたことも実際にありました(これはニュースになりました)。

それに白人にはほとんどこういう職務質問はされてません。
欧米や豪やNZの白人が警官や入管からよびとめられたという話をきいたことがありません。
でも実はこうした欧米やオセアニアの白人にも不法滞在や偽装結婚で日本に滞在してる人はいます。

不法滞在でつかまるのはしょうがないんですが、じゃなぜ白人にも職務質問しないのかな???

一番のターゲットになってる人達は、たぶん中東系とラティーノだと思います。

ブラジル人の友達同士が歩いていたら、一人は警官に職務質問されて外国人登録証を見せろと言われたけど、もう一人は言われなかったそうです。一人は浅黒い肌、もう一人は白人系。でもどっちもブラジル人。
同じ日系人でも日本人顔の人はあまりよびとめられないけど、ラテン的な顔の人はよくよびとめられてる…ということもある。
日本人の血しか入ってない日系ペルー人の知り合いは、交番に道をききにいったら「おまえ日本語のアクセントが変だな。おまえ、中国人だろう。パスポート見せろ」と警官に言われたそうです。
寝ていたら夜中に警官にいきなりアパートに踏み込まれた人たちもいます。本人ではなくて彼の知り合いを探していたそうです。もちろん家宅捜査の令状なしにですよ。
ちなみにこの人たちはみんな正規のビザを持ってる人達です。


駅や中南米の大使館の付近などに私服警官がはっていて、ターゲットを見つけたらつかまえにいってます。
それにラテン系のレストランやクラブに手入れが入ることもあって、つぶれた店も結構あります。
特にラティーノが多く住むエリアには一時は警官がたくさんいました。
(不況で帰国する人も多くなったので、数年前に比べたら少しトーンダウンしたかもしれませんが。。。)


だけど日本ではまったく問題にされてません。
日本に住んでる外国人たちはみんな誰も抗議しません。
みんなおとなしいです。
私たち日本人にはこんなことが起きてることを知ってる人は、これらの国の外国人の友達や伴侶や恋人がいる人の一部くらいじゃないでしょうか。


私もサルサを始める前までは、中南米についてはごく一般的なことしか知りませんでした。
サルサを通じていいことも悪いことも含めていろんなことを知ったし、マイノリティの立場にたってものごとを考えられるようになりました。
ダンスだけじゃなくて、いろんなことを考えるきっかけになったと思います。