通のダンス、バチャータ
バチャータってステップは簡単で単純なんだけど、単純なゆえに難しそう。料理で一番難しいのは 卵焼き っていいますよね。単純でつくり方も簡単だけど、一番腕の差が出るって。
バチャータのステップはほんとに簡単です。左に3ついって腰をぷるっとシェイクして、右に3ついってまたシェイク。そのくりかえし。
巷にはバチャータレッスンというのがあって、そこではもっと複雑な動きを教えてるそうですね。それをクラブで実践して、女性を何度もターンさせたり左右に身体を激しく揺らしてる人がいます。なかにはサルサのステップで踊ってる人も。
バチャータは、一番ロマンチックな感じでムードがあるダンスだから、チークダンスみたい。男女でムードたっぷりに2人の時間を楽しみながら踊るダンスのような。
単調なダンスなので、好きでもない、またはちょっと嫌だなって思うような相手だと、間がもたない…。
バチャータを踊る場合は相手を選んでしまうという女性はけっこういるみたい。
それもバチャータが難しい、と思う理由の一つです (^^ゞ
逆に、彼氏や好きな人と踊るなら、バチャータいいですね。 恋人とうっとりのによさげ!
バチャータは成熟した大人がしっとりと踊るのがかっこいいと思ったことがあります。
以前、あるクラブに行ったとき、深夜過ぎたらラテン系の人ばかりになりました。女性はラティーナ(ラテン系の女性)ばかりでした。
バチャータがかかったら、ラテンアメリカ人の中年の女性と男性が踊り始めました。その2人の身体は一心同体のようにぴったり一緒に動いていて、すごくしっとりと落ち着いてセクシー。「大人の愛と官能の世界」というかんじで、その世界にこっちまでひきこまれてしまってみとれてしまいました。
アルゼンチンでは、タンゴが男女の会話だったときいたことがあります。昔、移民ばかりで言葉が通じなかったけど、男女がダンスで愛の会話をした…という。だからタンゴは愛のかけひきなんですって。
そのバチャータもそんなかんじがしました。ダンスで通じ合ったのか、2人はKISSしてました。夫婦か恋人かと思ったんですが、実はぜんぜん違いました。笑
私のラテンダンスに対する観念が変わったのはこのときです。ラテンダンスはテクニックを見せるだけのものじゃなくて、男女の愛のかけひきなんだ、って感じました。
私は以前はバチャータって、昔のムード歌謡みたいでおじさんぽいと思い、あんまり好きじゃなかったんです。でもラテンが分かってきたら、だんだんバチャータが好きになりました。
じわじわとよさが分かってくる、日本茶みたいなダンスです