どっちが危ない?
ラテンアメリカに行く、というと 「南米なんかに行ったら危険だよ!!!」とまわりから言われました。
麻薬と犯罪とゲリラの国だから日本人が行ったら危ないというんです。
南米人は日本にいるやつだって危ないんだし、日本は世界の安全大国だから日本人が気軽に旅行するところじゃないって。
確かにそういう事件をテレビで見るし、強盗にあったという話もききます。
首しめ強盗とか。
ラテンアメリカでもたとえばサンパウロやメキシコシティはヤバイという話はラティーノからもききます。
中南米を女一人で旅行しないほうがいいと彼らは言います。 まー、ラテンアメリカを一人旅しようとは思いませんが。。。
でも、ほんとに日本は世界の安全大国?
世界中をバックパックで貧乏旅行している日本人の知り合いがいて、その人は世界の危険地域やスラムのようなところにも長期滞在しています。
その人が言ってたのは、海外は危ない地域と危なくないエリアがきっぱりと分かれているから、危ないエリアに足を踏み入れず女一人で夜歩いたりしなければたいていのトラブルは避けられる。
南米、たとえばペルーだったら観光地には観光ポリスがいて、観光客に常に目を配りちょっとでもなにかあればすぐに飛んでくる。
海外の犯罪はほとんどカネ目当て。空き巣とか強盗。
しかも犯罪を起こす人は見た目に分かったりするから、そういう場所や人には近寄らないなど、いろいろ防御する手段がある。
でも日本では、普通の生活の中で、背中をいつ押されて死ぬか分からない、一見まじめそうでおとなしい人に刺されるかも分からない、「誰でもよかった」という通り魔事件が起きる、という不安がある。
どこで何が起きるか分からないから、防ぎようがない。
どんな危険な国でも感じなかった異様な恐怖を日本で感じる。
「海外は危ないけど日本は安全」、と言う日本人が多いけれど、 自分は日本のほうがよっぽどこわい、と言ってました。
そういえば、コロンビア人の友達が言ってたんですが、コロンビアは麻薬や犯罪やゲリラの国で非常に危険というイメージが強い。そういう事件は確かに国内に存在しているけど、普通の都市ではほとんどない。
ニューヨークやパリのほうがよっぽど犯罪率が高いのに、観光客はNYやパリには行くのにコロンビアには来ない、と言ってました。
私もワールドトラベラーのように世界旅行してます。
日本はよく猟奇的な殺人事件が起こりますが、そんな異様な事件は向こうではぜんぜん聞きませんでしたよ。
普通に生活する分にはそんなに問題ないし、住居選びやタクシーなど安全をカネで買えばキケンはけっこう回避できました。
でも、日本では、いつどこで何に巻き込まれるか分からない… それが気持ち悪いです。
<後記>
この日記はラテンアメリカに初めて行く前に書いたものですが、危ないから行かないと書いてるメキシコシティにいったし、ラテンアメリカを一人旅しようとは思わないと書いてるけど何回も一人旅しちゃったので、あとになって読むと前はそうふうに思ってたのかと懐かしいです。
でもラテンアメリカに何度も行った今でも、中南米の危険はある程度自衛できるけど、日本はどこでいつだれに刺されるかわからない不安を抱いてるのは同じです。