Life and Dance in Latino Style

ラテン音楽、スペイン語圏のラテン音楽とダンス。サルサ、レゲトン、バチャータ、メレンゲ等。中南米関連。ラテンファッション。スペイン語。その他の音楽関連

後奏が長い曲をクラブでかける場合

日本のサルサバーやラテンのクラブでは、お店から1曲の長さは5分くらいまでと言われました。

サルサの曲はだいたい4分台から5分ちょっとが多いのですが、なかには6分近いものや6分半や7分半という曲もあります。
でも、なるべく5分半くらいまでに収まる曲をかけてくれということです。

日本のラテンのクラブ(サルサバーやイベント)では、1曲ごとに相手を替えて踊ることが多いターンやスピンとかもするので、5分以上の曲だとお客さんも疲れるし、曲に飽きちゃって 「曲長いなー」とか言われることがあります。

ラテンディスコのペルー人のDJだと2分から2分半で次の曲につなぎます。
DJは2分半ごと曲をノンストップでMIXしていくんです。
中南米人が多いラテンディスコは、同じ相手と何曲も踊ることが多いし、1曲が4-5分続くと「長い」と言われることが。



でもぜんぜん違う国があります。

私がいたコロンビアのカリです。

サルサしか一晩中かからないサルサのクラブ。
(バチャータやメレンゲレゲトンなどは一切かからない。一晩中サルサオンリー)

カリのクラブの映像を見てると、
ずーっと同じ調子の後奏がだらだら続いてるでしょう。
でもお客さんはずっと踊り続けてるし、DJは曲が終わるまでかけています。

カリで流行っててあちこちでかかりまくってたサルサの曲は1曲なんと7分40秒もあるんです。
5分すぎから後奏に入って、2分40秒も同じ調子の後奏が続きます。


日本のサルサバーならこんな曲かけない。
もしこの曲かけるなら、5分すぎのところで切るか、次の曲につなぎますね。


ところが、カリはこの後奏のところのほうが盛り上がるんですよ。

クラブにはカウベルみたいなカンパーナという打楽器鳴らしてる客たちがいます。
客が自分のカンパーナを持ち込んで、かんかん鳴らしてます。
1人じゃなくてたくさんいます。

カリのクラブって、カンパーナやグイロ(洗濯板みたいなのをこすって音を出すやつ)を自分の家に持ってる人が多くて、クラブやコンサートやライブやフィエスタなどがあるとそれを持ち込んで鳴らしてる人が多いんです。
打楽器が欠かせない。
お店によってはコンガとかボンゴとかパーカッションを置いてるとこもあって、それをたたいてる人もいます。

カリでは打楽器鳴らしながら盛り上がって行って、フロアでダンス踊ってる人たちも、自分達のテーブルで飲んでる人たちも体を揺らしてトランス状態に入っていくんです。

それが結構気持ちいいです。

カリの人は歌もだけど、バンドのほうの評価も厳しいので、歌手だけがうまくてもバンドが下手だと評価は悪いです。
たとえば海外から有名な歌手がきても、連れてきたバンドがよくないと文句が出る。
だからコロンビアのサルサのグループって演奏もうまいのが多いような。
楽器が重要なので、演奏がうまいサルサの曲の方が人気があるような気がします。



サルサって後奏で盛り上がる曲が結構あるんで、ほんとは後奏をカットするのもったいないんですよね。
いい曲なんだけど、6分40秒とかあるから日本ではかけられない曲とか、もしかけても全部は無理って曲もあって、あーあこれ全部かけたいなーって思うことあります。

カリのサルサオンリーのクラブは、曲を途中で切って次の曲につなぐことはないですね。
1曲最後まで全部かけます。


キューバ人から話をきいたら、キューバ人も同じようにどんどん盛り上がっていくので1曲が長い、特にライブではと言ってました。