Life and Dance in Latino Style

ラテン音楽、スペイン語圏のラテン音楽とダンス。サルサ、レゲトン、バチャータ、メレンゲ等。中南米関連。ラテンファッション。スペイン語。その他の音楽関連

いいかげん南米コロンビアのイメージを更新しようよ

日本におけるコロンビアのイメージは、70年代から90年代初頭の話。

そこからコロンビアのイメージが更新されず止まってる。

90年代初頭というとバブル崩壊頃じゃん。

話が古すぎる〜。

そんな数十年前のコロンビアと今のコロンビアはぜんぜん違うよ。

コロンビア人も、コロンビアを知ってる私達も、もう昔のコロンビアのイメージでばかりいわれるのに正直うんざり。

もうそろそろ情報をアップデートしようよ〜

 

 

だいいち、そんなに危険な国だったら、私のような ぽわーっとした女性が住めるわけない。
「日本人は汚い格好をしないと貧困国コロンビアでは日本人は金持ちだと思われて襲われる」と日本でいわれてる。
けど私は日本にいるときの何倍もコロンビアではおしゃれしてた。
しかも私がいたのはコロンビアで一番殺人率が高い都市だよ。

 

 

ということで、コロンビアへのステレオタイプなイメージと、現在のリアルなコロンビアの違いについて今回は書きます。

 

 

私がコロンビアに住んでたというとよく言われること

 

私がコロンビアに住んでいたというと、よく日本でいわれること。

「えーー? あんな危険国に住んでたの? よく殺されなかったね」

「あちこち死体が転がってたり、マフィア抗争で銃撃戦すごいんでしょ」

「コロンビアといえば、麻薬王パブロ・エスコバルメデジンカルテルだよね。Netflixのドラマ”Narcos”で見たよ」

スペイン語圏ならなぜスペインに行かなかったの? スペインの方がずっと安全なのに」

「メキシコとコロンビアに住んでたって、ドラッグ関係?」

「コカインとかドラッグがその辺で手に入るんでしょ」

「コロンビアなんかにいたってことは、コロンビア人の旦那か彼氏がいたのか?」

「すごい貧困国だから、向こうの生活大変だったでしょ」

後進国で誰もスマホとか持ってないから、スマホ盗られるんでしょう? スマホ奪うために日本人が殺されたんだよね」

 

まあ、よくありがちなコロンビアのステレオタイプなイメージだね 笑。

 

でも全部 ぷぷぷ。。。 って感じ 笑。

 

 

コロンビア人に言ってはいけないこと

 

 

次はカナダ在住のコロンビア人のユーチューバーによるビデオ。 

「コロンビア人に言ってはいけないひとこと」。

カナダでコロンビア人というとよくカナダ人とかからかえってくるリアクションがある。
コロンビア人に言っちゃいけないこと、これをコロンビア人に言ったら激怒されることのまとめ。

 

 

 

 

これを和訳すると(英語→日本語)

 

①「あ、君コロンビア出身なの? 僕はコロンビア人の友達がいるよ。あ、彼女はメキシコ人なんだけど、コロンビアとメキシコってだいたい同じだよね」

②「コロンビアってすごい貧困国だよね」

③「コロンビアって超危険国だから、銃を持たないと家の外から一歩も出られないんでしょ」

④「コロンビア人なの? じゃシャキーラと友達?」

⑤「コロンビアって、カナダのブリティッシュコロンビア州?」

⑥「コロンビア料理といえばあのスパイシーな料理が大好きだよ。タコスとかさ。辛いもの毎日たべれてうらやましいよ」

⑦「え? 君ってコロンビア人だったの? ぜんぜん見えなかった、だって君は白人だからさ。コロンビア人ってみんな肌が浅黒いんじゃないの?」

⑧(これはコロンビア人なら誰でも言われてることだと思うが)

「コロンビア人なの? なあ、コカイン持ってない? コロンビアのコカインって最高品質なんだってな。コロンビア人なら密輸してるんだろ」

以上。

 

 

 

Netflixの人気ドラマ「NARCOS」でコロンビアのイメージ悪化

 

私もこの頃コロンビアにいたというと「コロンビアといえば、Nexflixの”Narcos’見たよ」「"Narcos”見てエスコバルに興味持ったから、メデジンエスコバルの墓参りしたい」と最近よくいわれるようになったんで、困ってます。

いまNetflixのオリジナル連続ドラマの「Narcos」が、世界に配信されて大人気。
この「Narcos」はコロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルメデジンカルテルアメリカのDEA(麻薬取締局)の話。

ドラマのせいで、コロンビアはパブロ・エスコバルと麻薬カルテルと麻薬抗争の危険国というよくないイメージがまた世界で広まってる。

以前このブログのトピックで書いたように、コロンビアのイメージが悪くなったとコロンビア国内では結構批判されてます。コロンビア人はエスコバル関係の話にはもううんざり。

→  「Netflixの”NARCOS”のパブロ・エスコバルのドラマにうんざりするコロンビア人達」

 

 

次のビデオは、アメリカのボストンに住むアメリカ人と、コロンビアのボゴタのコロンビア人にインタビューをして「Narcos」を見て、どう思ったかの感想をきいてます。

 

 

アメリカ人はドラマを見て、コロンビアは危険だし行きたいと思わないという感想。

コロンビア人は、「Narcos」で書かれてることは昔の話で、もうコロンビアはとっくに変わってる。あのドラマのイメージで見られたくないと言ってる。

 

 

 

 

ステレオタイプなイメージとリアルとの違い

 

 

じゃ上で紹介した、コロンビアに住んでたというとよく言われることと、コロンビア人に言っちゃいけないことのなにが問題なのか?

 

世界一の危険国?

 

コロンビアは世界一の危険国ではない。
一番危険なのはシリア等だが、紛争地以外で殺人率が一番高いのは隣のベネズエラ(独裁政府のせいでカオス状態)。

コロンビアは劇的に治安がよくなった。
ネットで検索して出てくる話やデータには古い情報が多いと思う。データを見るならここ数年以内にとられた統計を見るべき。

 

首都ボゴタメデジンは何年も前からすでに世界殺人ランキングの圏外で、日本の外務省の渡航安全情報の危険レベルでは1だけど外務省の情報は数年前のもので今はさらに治安がよくなってる。

メデジンは特に治安がよくなって外国人の旅行者や移住者にも人気。

 

コロンビアで一番殺人率が高かったカリ市も、殺人ランキングでおととしの10位から去年(2016年)は22位に下がった。その後も殺人率は減り続けている。
私はカリにいたけど、警察と警備員以外で銃持ってる人見たことないし、銃事件も強盗も死体も見たことない。
マフィア抗争があるときいたけど、マフィアを1度もみたことない。

 

コロンビアはアメリカと違って銃規制法がある。
銃を許可するには6段階位の厳しい審査があり、軍隊の試験もあり軍隊が許可するそう。
許可されたのは全国で300件しかないそうだ。
銃犯罪はあるけど、その銃は違法なもので大半がアメリカから持ち込まれたといわれてる。

 

スペイン語圏がいいなら、スペインの方が安全だからスペインにすればいいのに」とよくいわれたけどそれはイメージであって、スペインは前からテロが結構多い国。

コロンビアを含めて中南米ではまだISのテロはおきていない。

コロンビアはゲリラいるけど、第一のゲリラFARCは去年の和平締結で武装解除して先週政党となり国会入りした。
第二のゲリラ等によるテロは最近ちょぼちょぼボゴタでおきたが、政府が和平交渉へ。


でも以前に比べたらテロはほとんどなくなったし、バス強盗もほとんどおきなくなったので国内をバス旅行をする人が急増した。

政府は経済と観光立国になっていく方針だから、バイオレンスをつぶす方針。
小さい窃盗集団から、コロンビア最大のマフィアまで最近手入れが激しい。

 

 ドラッグ

 

コロンビアはアメリカにドラッグを供給するため麻薬生産国にされたから、今でもコロンビアのドラッグの96%位は国外への輸出用。
大半がアメリカへ。欧州などの先進国も密輸している。

でもFARCと和平締結後に政府がコカイン畑を伐採してもう50000ヘクタールつぶしたし、麻薬の密輸摘発で大量の麻薬を押収している。
麻薬マフィアにも警察がどんどん手入れしてる。

しかしまだ外国人観光客にはドラッグ目当てでコロンビアにくる人もいるそうで、欧米人バックパッカーが多い宿とかにはドラッグやってる旅行者がいるらしい。
が、私はコカインなどを見たことない。

せいぜい郊外の川辺や公園とかでマリファナやってる不良少年がいて、コロンビア人の友達が「やばいから早く行こう」とせかされたくらい。マリファナは少し規制がゆるいらしい。

街の路上生活者にときどき麻薬中毒者のなれの果てがいて、物乞いしてるがお金をやったらドラッグ買うからダメといわれた。

 

欧米だと街なかで麻薬中毒者がふらついてたり、知り合いにドラッグの話をしてくる人とかいるけど、コロンビアは違う。私はコロンビア人の友達や知り合い多いけどドラッグやってる人一人も知らない。
私は欧州などにも住んでたけど、欧州や英語先進国の方がドラッグやってる人が圧倒的に多いと思う。

 

 

コロンビア人の人種

 

コロンビア人はたくさんの先住民族、スペイン人、その他の白人の移民、黒人、アジア人などいろんな人種の人がいるし、混血してる。
白人と黒人とムラート(白人と黒人の混血)が一番多いと思う。

メデジンは比較的白人が多い都市。
カリはモレノ(肌が浅黒い)人が多め。

例えば私のコロンビアでのコロンビア人のご近所さんには、ロシア系、ドイツ系、日系人もいた。

 

 

コロンビアとメキシコや他のラテンアメリカの国を混同する

 

日本に住んでるラティーノラテンアメリカ系)は、「俺たちはラティーノ」ってよく言うし、アメリカの移民とかもそうだけど、中南米に住んでるラテンアメリカ人は「ラティーノ」っていうのを嫌がる人が結構多い。

「自分はメキシコ人だ」「俺はコロンビア人だ」って言い直す。
日本人はアメリカではアジア人だけど、日本にいるときはアジア人っていわれると「アジア人と日本人」って分けたがるのと似てるかな。

 

麻薬マフィアと危険国つながりで、コロンビアとメキシコをひとまとめにするのは日本や欧米ではよくあるし、日本では「南米メキシコは」という人もいるけど、メキシコは北米でコロンビアが南米。
アメリカ大陸は大きい。メキシコシティからコロンビアのボゴタまで飛行機で5時間かかる。
文化も食も人の顔もぜんぜん違うくなる。

 

 

コロンビア料理は辛くない

 

コロンビア料理はスパイシーな料理だから、辛い料理を食べれていいね、とカナダ人が言ったという話。

それはメキシコ料理の間違い。
メキシコ人はチリ(唐辛子)を料理にもたくさん使うし、ビールや果物にまでかけるけど、コロンビア人は辛いものが苦手な人が多い。
コロンビア料理は、白米が主食で白いごはんに辛くない肉料理や、肉と野菜の煮込みスープとか、マイルドな味。
メキシコ料理を食べたコロンビア人が「辛い」と騒ぐとよくメキシコ人が笑ってるくらい。

 

 

パブロ・エスコバルの時代はもう昔、治安が劇的に改善

 

このごろNetflixの人気ドラマ「Narcos」や、今年の映画「loving Pablo」(ベネチア映画祭)でパブロ・エスコバルがテーマのドラマや映画が人気。


「Narcos」は米のドラマだししかも主演がブラジル人俳優。

「Loving Pablo」はスペインの映画でペネロペ・クルスなどスペイン人俳優が演じてるのに。
それで、パブロ・エスコバルが世界で話題になって、エスコバルの墓や軌跡を訪ねるツアーが人気になってる。

 

パブロ・エスコバルが政府と警察によって殺されたのは1993年。
もう24年前。メデジンカルテルも崩壊。

エスコバルがいた時代は危険だったけど、その後改善して、2010年代は劇的に治安がよくなった。

エスコバルの話をすると嫌がるコロンビア人が多い。エスコバルのせいでたくさんの人が犠牲になったから。
それにエスコバルのイメージで、コロンビアは麻薬マフィアの危険国として観光ビザを出さない国や差別する人も世界には多いので。

 

 

コロンビアは貧困国や後進国じゃない

 

コロンビアは後進国ではない。
ラテンアメリカではメキシコとブラジルに次ぐ第3の経済大国。
ブラジルは景気が下降しているが、コロンビアは景気がいい。
国外からの投資も急増しているし、アメリカとの貿易も増えている。

街にも人々にも活気がある。

 

バブル景気のようになって、マンションや貸し家などを持ってた人は家の値段や家賃があがってかなりもうけたときいた。私の友達にもそれでもうかったコロンビア人が何人かいる。

 

コロンビアの首都ボゴタは2650mの高地だとは思えないような、高層ビルが並ぶ大都会。
前から大都会だったけど、5年ぶりにボゴタに行ったらあまりの変わりようにびっくりした。
すごい開発が進んでビルとかショッピングセンターやおしゃれなレストランや外資企業のオフィスなどかなり増えてた。

 

コロンビアは貧困国ではない。
コロンビアは「貧富の差が大きい」国。
これは他の中南米にもいえるが、富豪は日本人の金持ちが想像できないほどの超リッチ。でも貧困層は生活が厳しい。
しかもコロンビアは階級があって、居住地区なども6段階に分かれている。

 

コロンビアは貧困国だからスマホがないんだろ、と日本などでいわれるが、老若男女がスマホ持っててスマホ中毒が多いのが社会問題になってるほど。
歩きスマホしたりバスの中でスマホいじってる人も結構多い。

 

 

コロンビアはパブロ・エスコバルのイメージ?

もういいかげんに古い情報をアップデートしようよ〜。

 

 

 

リアルないまのコロンビア

 

 

コロンビアは花とコーヒーの国だよ、観光名所にこういうのがあるよ、というのは他のコロンビア在住者がたくさん書いてるのでそちらを見て下さい。

 

私は音楽ブログなので、ダンスやクラブなど別の観点からいきますよ。

世界でいま大ブレイク。コロンビアの音楽

 

アメリカのビルボードなど世界のヒットチャートやラテン音楽シーンに影響を与えてるのがコロンビアの歌手。
コロンビアの伝統音楽のサウンドも、欧米などでキャッチーといわれている。

コロンビアといえば、世界で人気のレゲトンのアーティスト J BavlinとMALUMA。
彼の曲「Mi Genge」はビルボードのトップチャートの上の方にあり、EDMの有名DJもremixかけてる。

 


Malumaはレゲトン歌手には珍しいイケメンで、世界中に女性ファンが多い。
ラテンpopsとダンスミュージックの歌手、シャキーラ
日本でもおなじみ。サッカーW杯のテーマ曲も歌った。
レゲトンのスターのNicky Jamもコロンビア人と結婚してコロンビアのメデジンに住んでて、コロンビアLoveだよ。

 

 

美人国で有名

 

ミスユニバースと準ミスユニバースを連続で輩出した美人国。

コロンビアは美人国というのは世界で有名。

 

 

ファッション

 

ファッションが盛んで、ラテンアメリカのファッションの中心地。
イタリアのブランドの工場もあり、ラテンアメリカ最大のファッションショーも。
洋服も靴もバッグも洗練されててセクシーでかわいいのがたくさんあるので私は大好き。

 

これはコロンビアの有名なブランド。
ショッピングセンターに必ず入ってるので私はよく行く。

 

 

 

 

 

コロンビアの三大都市

 

 

●コロンビアの首都ボゴタは、標高2650mと思えないほど大都会。

 

 

 

 

メデジン

第二の都市メデジン

ボゴタと比べて温暖で、花や緑が多い

 

 

 

 

● カリ

私がいた都市。
コロンビア第三の都市。

特筆すべき観光名所はない 笑。

 

トロピカルで暑いので鳥などが多い。
サルサの都市。ダンスと音楽が大好き。

 

 

 

 

音楽とダンスの国

 

コロンビアは音楽とダンスとクラバーの街。

音楽とダンスを国が政策で保護してて、国の文化保護のためとしてかなりの補助金を出している。

 

●バランキージャ

南米三大カーニバルのバランキージャカーニバルがあるバランキージャはリオと同じくカーニバルのために生きる人が多いダンスの街。
シャキーラもそこの出身。

 

 

 

●カリ

 

サルサの都市カリは、中南米で一番サルサが盛んな都市。
サルサのプロダンサーがごまんといて、サルサのパレードには数百万人の観光客がくる。

 

 

カリはクラバーの街で、クラブがあちこちにあり週末はもちろん平日でもクラブに客が多い。
ダンスと音楽の街。

 

 

 

 

 

 

 

カリはエリアによっては路上でも踊る。

これはセントロ(ダウンタウンであんま治安よくないが安い)

 

 

次はカリ市の家の前の路上で地域の人が踊ってる。
路上で音楽かけて踊ってもいいのは、治安がよくないエリア(貧困層が住んでるエリア)が多い。
けど深夜でも夜通しこんな感じで踊ってるよ。

 

 

 

メデジン

メデジンもクラブやバーが集まった有名なエリアがあって、週末はジモティや観光客でにぎわうよ。

ここは欧米人観光客にも大人気のParque Lleras。
公園があって公園で飲んでる人たちもいるけど、クラブとバーが並んでるzona rosa(歓楽街。クラブとディスコとバー)。

ビデオでわかるように女の子だけでフラフラ歩いてるでしょう。
私が行ったのは5年前だけど、5年前でも観光客だけで歩ける感じ。欧米人も結構いた。
観光客の女性でも夜歩けるくらいだから、危険な感じしないでしょう。

 

 

 

 

これはメデジンの別の場所にあるzona rosa(歓楽街。クラブやバーがある)。

 

これがリアルなコロンビア !!

もしそんなに危険だったら、女の子がミニワンピでフラフラ深夜に歩いてないって。
ある意味、東京の六本木より安心感があったよ、私には。
セキュリティ厳しいからね。
コロンビアのクラブやバーは。
荷物検査と簡単なボディチェックないとクラブやコンサート入れないし。
だからクラブとかでもトラブル全然おきない。