Life and Dance in Latino Style

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なぜ貧しい人ほど貧困層に冷たい政治家に投票するのか?

私が中南米に滞在中、友達や友達の親族や近所の人たちとおしゃべりしているときに、政治の話がでてくることがよくありました。
10代や20代の若者でも政治の話をよくするのにはびっくり。


自分の国の政府の政策や生活に対しての不満が一番多いですね。


中南米の各国の人たちに共通してよく出てくる不満にはこういうのが多い

 ↓

大統領がよくない、

政治家や公務員や経済界が腐敗してて汚職が多い、

庶民はがんばっても報われない人が多い、

朝から晩まで働いても生活が楽にならない(メキシコシティやコロンビアの大都市などは朝5時からラッシュアワー)

給料は上がらないのに、物価や税金が上がって生活が苦しくなった、

年金を受給できる年齢がだんだん上げられている(65歳にならないと年金もらえないとか)、

福祉費が削られて、貧しい人や障害者など困っている人を国があまり助けない、

国は自給率が高く資源も豊富でほんとは豊かな国なのに、一部の政治家や金持ちたちが搾取して富を掌握し、他の国民に分け与えていない、

など。



でも選挙があると、貧しい人に厳しい政策をとる大統領が選ばれてしまう。
その理由を中南米人達がいうには、


生活が苦しく困ってる人が多いのに、なんでさらに生活を苦しくするような人を選挙で選ぶのか理解できない。
特に貧困層の人のほうが、貧困層に冷たい政治家に投票する傾向が強い。
貧困層の人口が圧倒的に多いんだけど、そういう貧困層が民を苦しめる政治家を選んでしまう。
その堂々巡めぐりなので、いっこうに国がよくならない。

なんで過去に学ばないのか?
目先だけみて深く考えもしないで投票してしまう人が多いんだろう。
なぜ国民のためになる政治家を選ばないのか、ほんとにうちの国民はおかしい。
これじゃいつまでたってもうちの国はよくならない。

とのこと。



ほんとにねえ。
なんでだろうね~。



中南米の多くの国が大統領制で、大統領の任期が4年くらいあるので(国により違う)、よくない政策をする人が大統領になると国民は4年間苦しむことになります。

でもあんまりいい人が大統領には選ばれてないみたい。


メキシコでは、以前70年も統治してた汚職まみれのPRI党が亡霊のように復活して、ニエト大統領が出現し、国民の抗議デモが急増しました。


ペルーは数十年前にスーパーインフレがあって、スーツケース1杯の紙幣でもパン1個しか買えなかった時代がありました。その超インフレの失敗をした大統領が何年か前の大統領選で再選したんです。
日本在住のペルー人たちが、 「あいつのせいで自分達は国を離れて日本に出稼ぎにくることになったのに、またそいつを再び大統領に選出するなんてペルー人達はおかしい」って言ってました。


数年前に私がアルゼンチンに行ったときに、金融危機で大変でした。
アルゼンチン人は生活が苦しくなったと大統領のクリスチーナに激怒してる人が多かったです。
(いまは大統領が変わって少しよくなったそうですが。)


コロンビアも政治家に対しての不満を言う人がすっごい多かった。
南米2位の経済大国になり景気もいいし資源国なのですが、政治家や富豪や一部の権力者が富を掌握して貧富の差が大きすぎる。
政府は、貧しいやつは死ねばいい、みたいな感覚を持ってると怒ってました。


しかも同じ大陸にいるアメリカがボスづらしていろいろ言ってくるんです。
アメリカはシリアなどで軍事作戦を展開してますが、中南米に命令してきてペルーやコロンビアは数千もの軍隊を派兵しているそうです。なんでうちが軍隊出さなきゃいけないんだって言ってました。
(ちなみにコロンビアは兵役あります。)