Life and Dance in Latino Style

ラテン音楽、スペイン語圏のラテン音楽とダンス。サルサ、レゲトン、バチャータ、メレンゲ等。中南米関連。ラテンファッション。スペイン語。その他の音楽関連

震災後「元気だせ」って言いながらダンスを奪う日本

3月11日の大震災以降、地震がおきるたびに不安を感じてる方は少なくないでしょう。

私も東日本大震災のあとしばらく出かけるのが怖くなったんです。
夏にビーチに行ってみたら人が来てました。津波が心配だったけど、ビーチのダンスイベントでやっと楽しく踊ることができました。
秋に繁華街のラテンクラブに行ってみたら人が来ていてまたサルサ踊りました。
「あー、去年と同じようにまた踊れるんだ、よかったー」 と心から思い、やっと安心して踊れるようになりました。
ダンスのおかげでだんだん元気になったんです。


そういえば昔落ち込んでいたときに、友達たちがテクノのクラブに連れ出してくれました(私はテクノクラバーだったから)。
テクノは、音楽かかる中で何にも考えずに気持ちがトランスしていく解放感があります。
それで毎週末またテクノのクラブにみんなで行くようになっていつもの元気な私に戻りました。



自分の人生の中では落ち込んでたとき、いつもダンスで救われた。

今までの人生ずっとダンスがあったし、大好きなクラブカルチャーがそばにあります。



ダンスは心理療法にも使われるくらい、ほんとに心や体を元気にさせてくれるものなんです。



ラテンアメリカ人たちが「俺たちは楽しいときでも、悲しいときでも、いつもダンスを踊るよ。心でダンス踊るんだ」っていってました。
それに一週間の仕事などの疲れやストレスも、週末にみんなで飲んだり踊ったりすることで楽しく発散してるそう。
中南米の都会の人の生活は大変なのに我慢できるのは、このおかげなんだなって思いました。
ラテンアメリカにいたときは、ほんとに人々の生活に音楽やダンスがとけこんでるんだな、ダンスが生活の一部なんだなって実感しました。



日本の政府やマスメディアや企業やお店などが震災後、「元気出せ ニッポン」「がんばれ ニッポン」「日本を元気にしよう」って、みんなにスローガンのようにいってます。



でもいま日本は、震災や津波後の被害や精神的ショック、放射能汚染、地震国としての今後の地震の不安、自然災害、世界不況、頻発する凶悪事件、失業、見えない将来 … などなど 深刻な問題をたくさん抱えています。


日本に長く住んでる外国人が「風営法のダンス取り締まりの話きいたけど、ダンスやクラブやライブハウスまでダメっていうなら、日本人は仕事だけで人生終われっていうの?」と言ってました。

そうだよ。
今まで政府は国民を働け、働けといってきたじゃないですか。

しかもただでさえ震災後にみんな落ち込んで不安なときに、風営法でクラブまでクローズして余暇の楽しみまで奪うの?

Ustedes tienen corazon ??????
(あなたたちには 「こころ」 は あるの?)

「元気だせ!!!」、って口先だけかけ声かけておいて、ほんとに元気にしようと思ってるのかな。

ほんとに日本を元気にしようと思ってるんだったら、人々を元気にさせてくれるダンスや音楽まで奪わないでください。

日本のみんながつらい時期なのに、小市民のささやかな息抜きまでとりあげないで。

ダンスまでなくなったら、ニッポンは くらーーーーい国 になっちゃうよ…。





ブログ内関連過去記事:
「ダンスはいくら弾圧しても死なない」
「サルサのどこが善良な風俗を害するペアダンスなの? 」
「風営法の標的はペアダンスだった」
「サルサバーが閉まっていく 」
「ダンスは善良な風俗を害するもの
「ダンス全般が風営法対象だって。公民館さえ」
「ビーチサルサの危機」
「閑散…クラブではNo dancing」
「クラブの取り締まりに対抗するには」
「あのクラブまでもがクローズ!」

2006年に私が書いたクラブ取り締まりに対する過去記事
「クラブ消滅の危機」
「六本木のクラブ、閉鎖」