Life and Dance in Latino Style

ラテン音楽、スペイン語圏のラテン音楽とダンス。サルサ、レゲトン、バチャータ、メレンゲ等。中南米関連。ラテンファッション。スペイン語。その他の音楽関連

電車で見たヒスパニックとアメリカ

以前、週末の夜に電車に乗っていたら、前にアメリカ人の若者たちがいました。独特のヘアスタイルなどで米軍基地のマリン(海兵隊員)とすぐわかります。そのとき寄港していたキティホーク(空母)の乗組員で、週末に六本木に遊びに行く途中なんでしょうね。




顔にまだ幼さが残り、まだ高校生みたい。


沖縄や横須賀基地は、アメリカが他の国に侵攻するときの出撃基地になってるんです。イラクもアフガンも湾岸戦争もここから出撃していきました。


きっとイラクに送られている兵士たちも、こんな少年なんだろうな…。


彼らのうち1人が白人、2人が黒人、あとの3人はヒスパニック系(ラティーノ)でした。ヒスパニックの子同士はスペイン語で話していました。






きのう、マイケル・ムーア監督のアカデミー受賞作品「華氏911」をスカパーでやっていたので見ました。見たのは2回目です。








監督はミシガン州のフリントの出身。フリントはアメリカの大手自動車メーカー、ゼネラルモータース(GM)の工場があり、住民の多くが工場で働いていました。ところが、GMが工場を閉鎖して大量解雇したので、フリントは死の町と化したのです。でも政府は助けなかった。(詳しくは彼の映画「ロジャー&ミー」「ザ ビッグワン」参照)










フリントは今や失業率が半数以上。若者達は仕事がない。そこにしつこく海兵隊がスカウトにやってくる。 「軍隊はいろんな保障がすごいよ、海外を見てまわれる、高等教育も受けられる、ホリデーもある、家族を食べさせられるよ」、と巧みな言葉で、高校出たばかりの若者を軍隊に入れている。だからフリントは家族に軍人がいる人が異常に多いそうです。そしてイラクやアフガンの戦地に送られてる人も多い。イラクで息子が戦死した母親が「ムダ死にさせた」と泣いていました。


マイケル・ムーアの映画に共通してるのは、一部の権力者が自分達の欲のために、まじめに生きてる市民を犠牲にし利用したり、他の国を犠牲にしている。アメリカに見捨てられた底辺の人たちがアメリカを支えている、それでいいのか、ということだと思います。


 


ヒスパニックだって、移民法改正でヒスパニック移民を追い出せと冷たくしておきながら、一方では安価な労働力や軍隊には欠かせない存在、として使ってるそう。


 


 来月でイラク空爆から4年たちます。