Luz de la Musica 代官山AIRでのラテンイベントの感想
めずらしくイベントの感想でも。。。
代官山のAIRであったイベントにいってみました。
イベントは、ラテンフレーバーのクラブ系イベント 「Luz de la musica」。
これはサルサのイベントではなく、ブラジル、BOSSA、ラテンジャズ、クラブジャズ、そしてサルサなどがいろいろ混じったラテン系クラブミュージックのイベントです。
ラテンつながりでいろんなジャンルのDJがまわすなんて、いいコンセプトだな、センスいい、と思いました。
AIRというクラブはサルサの人には知られてないと思うんですが、、ハウスやテクノなどのダンスミュージック界では有名なクラブです。海外の大物DJも来日したらここでよくプレイしてます。
私が今回このイベントに行った一番の理由はDJです。次に箱。
サルサは好きだし、他のラテン音楽も、ラテン系クラブミュージックも好きなので、両方楽しめるなんてうれしいと思いました。
サルサずっとやってきたけど、もともとハウスやテクノのクラバーの私。ラテンハウスやBOSSA HOUSEやアシッドジャズも昔から好きなんです。
サルサのDJはいつもサルサバーでおめにかかるけど、サルサはじめてからはラテンハウスなどラテン系のクラブミュージックはクラブで聞く(踊る)チャンスがなかなかありませんでした。
今回のイベントはサルサのDJだけじゃなく、ラテンジャズ系のDJ、afrontierのDJ、そしてあのラファエル・セバーグまで。
ラファエルって、U.F.O.(UNITED FEATURE ORGANIZATION)のDJです。90年代頭位におしゃれ系のクラブミュージックとして一世風靡して、CDも売れてました。
90年代に東京の青山にBLUEっていうクラブがあったんです。2002年に惜しまれながら閉店しちゃったのですが、いまだに伝説のクラブです。ラウンジでまったりくつろげるような店内で、そこでクラブジャズなどがかかってるおしゃれで大人な雰囲気でした。U.F.O.もそこでよくプレイしてました。
そういう感じのまったりとしたおとなでおしゃれなクラブってこのごろなかなかないからね~。
しかも今回のイベントは箱(会場)がMANIAC LOVEやYELLOWなき後にもがんばってる代官山AIR。
AIRにはずっと行ってみたいと思ってたんだけど、日本のテクノやハウス系のクラブって「30になってもまだクラブ? 笑」っていわれるくらい年代若いし、正直ちょっと行きづらい空気があるような。
ということで、楽しみにイベントに行きました。
ところが。。。
中に入ってびっくり。
サルサの客ばかりでした。たぶん8割以上サルサ。
イベントの初めにサルサレッスンがあったからかもしれません。
いつもは若い子が多いクラブなんで、AIRのスタッフや常連は客層のあまりの違いに面くらったと思うんですが 笑。
早い時間はサルサのDJだったのでみなさんフロアでサルサ踊ってました。
客はサルサバーなんだけど、照明や音響やまわりの雰囲気はテクノやガラージハウスみたいな。。。 おもしろいMIX。
サルサの客が大半なんで踊ってるので、もしやDJ達も曲をサルサ寄りに変えたのかな?
AFRONTIERやラファエルたちもサルサ結構かけてました。
違うジャンルの人達がかけるサルサは選曲やMIXの仕方も興味深かったしかっこよかったです。
けどメインフロアはサルサ系以外の選曲が意外と少なかったので、それを期待してた私はちょっとがっかり。
あれだけサルサ客ばかりなのでサルサがかからないと客がさーってフロアからひくんですよね。
DJたちは自分がブースに入る前にダンスフロアのはじっこで客の様子を見てました。
クラブのDJは客をクラウドというんだけど、クラウドが盛り上がらなかったら困るのでフロアを見て判断したのかな???
そうそう、サルサ界の人が多かったことで、おもしろいこともおきました。
● サルサではよくある光景だけど ARIのようなテクノ系のクラブでは普通ありえない風景
― バーカウンターの一角にバッグなどの荷物がうずたかく積まれていた。テクノなどの客は荷物はロッカーに入れるのですが、ロッカーがずいぶんあいてるなと思ったらここに置いてた。
― 男女ペアで踊ってる。テクノなどは一人で踊るので。
― 1曲終わるたびにフロアに「ありがとうございました」っていうあいさつの声が響いていた。
― ロッカー前でサルサシューズにはきかえる人がいた(テクノなどは靴ははきかえない)
― サルサのパフォーマンスに出る人たちが、トイレを陣取ってメークや着替えをしていた
― パフォーマンスの時間があり、客がスペースをあけて床に座ってパフォーマンスを見てた。しかも司会がいて「先生ありがとうございました」とか挨拶してた。こういうことは普通のクラブではない
― ダンスレッスン。クラブではレッスンはやらない(ヒップホップなどで習いたい人はダンススクールに行く)
― くるくるスピンしながらまわりの客にぶつかりまくってる。テクノとかは自分の枠からはみでないように踊りぶつからないようにする
サルサで常識と思ってることは、他のジャンルのクラバーには異様な光景かも。。。
●でもサルサの人達にとってテクノの箱(AIR)でやってよかったと思えることは、
― なかなか入りづらいアンダーグランドなクラブの雰囲気を楽しめる。
ー 別のジャンルのDJがかける曲をきける
― 天井が吹き抜けで解放感がある
― フロアが分かれてるので、違うフロアで別の曲をきいたりゆったり座って飲んだりできる。
― おしゃれなムード。
逆に
●AIRにとってよかったことは
― AIRは今まで若い客層が中心だったけど、年代層をぐっとひきあげてもクラブに人が入ることが分かったと思う。
― 日曜日の早い時間という、普通はクラブはやってない時間に営業ができる。
― 年代が上がるとお金があるからドリンクなどもよく買うので、売り上げもあがる。
― 客がおとなしいのでトラブルが少ない。
― ラテンというあらたなジャンルや客を発掘できた
じゃないかと思います。
サルサ界以外の客も少し来てました。
フロアの大半がサルサの客なので、圧倒されて壁の花になってる人も。
サルサの客が幅をとって高速スピンで踊ってるので、脇を通るとぶつかってくるし足踏まれるし、踊るスペースがないし、片隅で細々と踊ってました。
DJブースの前って、普通のクラブではDJのファンとかがブース前で踊るところなんですよ。
サルサはペアの相手のほうを向いて踊ってますが、テクノとかハウスとかはDJが主役なので(日本では)客はDJのほうを向いて踊ることが多いんです。普通のクラブイベントはDJで客をよぶし。
でもそのエリアにもサルサの人がやってきて、場所占領しました。
ローブで線ひいて、こっち側はサルサの人達で、こっちからそれ以外って分けたほうがよかったかな 笑?
そしたらクラブ系の客が、「今日ってなんか違いますよね。あれってラテンの人達ですよね。俺ら場違いかな… やばい」
とぼやいてました。
これを言われちゃったら、今回のイベントやった意義が薄れる。。。
今回はいままでと違ってサルサの客の率が非常に高かったそうです。
サルサ界がたんにテクノの箱を借りてサルサイベントやったような感じも正直否めなかった。でもサルサオンリーで内輪だけで盛り上がればいいんだったら普通のサルサバーでもよくない?
クラブミュージック系では、ハウスにもラテンハウスやBOSSA HOUSEあるし、ラテンジャズもあるし、テクノにもパーカッション多用してるのがあります。クラバーにもラテンぽいのが好きな人はこのようにいるので、彼らにサルサやラテンを知らせて興味持ってもらういいチャンスでもあるんですけどね。
ま、サルサの人達にはクラバーが少なそうだからかもしれないですが。
しかし、排外的な印象をサルサ以外の人に抱かせたのは残念。。。。
ま、今回はサルサファンがすごい多かっただけで、このイベントは以前はもっと選曲や客層が違ったそうです。
なので次回はまた雰囲気変わるかもしれませんね。
イベントのコンセプトはすごくいいので、もう少しクラバー系の人が多くなって客層もいろんなジャンルが混じれば、さらにおもしろくなると思います。
いろんなジャンルの人が集まることで、新しいものがどんどん生まれそう。
みんなラテンつながりなんだけど、
中南米だとサルサはサルサなんでこんな融合は見たことがないです。
こういうおもしろい企画は日本ならではこそだと思います。
日本ってセンスいいDJとか音楽関係の人けっこういると思うしね。
同じ週末にテクノなどの有名な箱のWOMBでもラテンのイベントがありました。
WOMBやAIRでサルサのイベントがあるなんて、以前じゃ考えられなかったこと。
まったく違うジャンルの人達が一緒にときどきイベントやるようになったし。
こういうことがおきてるのは風営法の影響もあるのかしら? もしあるとしたら、風営法にもいい側面もあるんですね 苦笑。
このイベントはとてもおもしろいのでこれからも行こうと思います。
とてもおすすめのイベントです☆☆☆