Life and Dance in Latino Style

ラテン音楽、スペイン語圏のラテン音楽とダンス。サルサ、レゲトン、バチャータ、メレンゲ等。中南米関連。ラテンファッション。スペイン語。その他の音楽関連

レゲトンにはなんでエッチな意味が隠れてるの?

前回「Daddy Yankee "LIMBO" と歌詞」で紹介した、DADDY YANKEEのLIMBOという歌。


このLIMBOの歌詞を見ていたら、もしかして2重の意味があるんじゃないかという疑問がわいたと書きました。
レゲトンはよく、一見普通のことを歌ってるようで実はエッチな意味が隠れてるということがあります。このLIMBOの歌はリンボーダンスを踊ろうっていう歌ですが、歌詞を眺めていると怪しい気がする。


そこで今日、
DADDY YANKEEの出身地でDON OMARやWISIN Y YANDELなどのレゲトンのスターを輩出してるレゲトンの聖地、プエルトリコに住んでる プエルトリコ人の友達にきいてみました!

そしたら、この曲のサビの部分(私が翻訳した部分)は、リンボーダンスのことを歌ってるが、
床につくくらいにうしろにのけぞって…っていうのは、女性がぺレオやってることなんじゃないかって言ってました。


ぺレオ(PERREO)とは、レゲトンでときどき踊られる、男女がエッチっぽくからんで踊る踊り方です。
レゲトンを踊る人がみんなぺレオで踊るわけじゃないです。
中南米でもレゲトン踊ってる人は、日本のクラブよりも相手と距離とるか、女性同士とかで踊ってます。
ときどき若い子とか酔っ払いがふざけてやるくらい。



あ、ここでサービス!

DON OMARのぺレオ!!!

(5年位前にブログでDON OMARがぺレオやってる動画をUPしたんですが、どうやらもう削除しちゃったみたいなんで)ここで DON OMARのぺレオ動画をまたUPしたいと思います。
まだDON OMARが渋かったころの映像ですよー(Danza Kuduroとはぜんぜん違うでしょ)。



このビデオに出てくる2人目の白人の女の子が後ろにのけぞりますよね。


ぺレオってどういうのかわかったかな?

ぺレオはPerreoですが、PERROというのがスペイン語で「犬」でそこから派生してできた言葉なんです。
つまり、犬の交尾に似てるから…はは。



でね、「LIMBO]の歌に話を戻すと、この曲はLIMBOのダンスが、レゲトンのぺレオの踊りで女性が後ろにのけぞってるのを表してるんだろうと友達が言ってました。
DADDYがほんとにそういう意味を入れたのかわかりませんよ。
健康的なリンボーダンスだけについて歌ったのかもしれません。
これはあくまでもこのプエルトリコ人の友達の意見です。

「たいていのレゲトンはHのこと歌ってるよ。
まあレゲトンティーンエイジャーに人気の音楽だし、若い子達はそういうHネタが好きだからねー」、って言ってました。
彼は20代半ばですがレゲトン嫌いなので、レゲトンに偏見あるかもしれません。

まあすべてのレゲトンがエッチというわけじゃないですよ。
レゲトンにはそういうのもあるってことで。

レゲトンスペイン語のヒップホップだと説明されてることが多いですが、レゲトンの起源をたどるとHIPHOPも入ってますが、レゲエやダンスホールレゲエの要素の影響のほうが大きいです。
ラップする点ではヒップホップとレゲトンは同じですが、ヒップホップはもっと歌詞とかダンスも男っぽいイメージがあるし、リズムもレゲトンとヒップホップは違うでしょ。。。
やっぱレゲトンはラテンなんでセクシーですね~。
(2007年にこのブログで 「レゲトンってヒップホップとは違うんだよね~」 で書きました)

ヒップホップは日本の小学校でも教えられてるダンスですけど、レゲトンは「男女の享楽的雰囲気」すぎますかね??? 爆笑

(日本ではレゲトンはもっとおとなしめに踊られているけど…)
 


じゃレゲトンの歌詞はなんでわざわざ歪曲表現にして、一見普通のことを歌ってるようでHな意味を裏に隠してるのかと友達にきいたら、「haci logra pasar la censura y se la tocan en la radio…」という答えが。
つまり「それはラジオで放送されるときの検閲にひっからないようにしてるから」、ということでした。
プエルトリコだけじゃなくて、ラテンアメリカ全体にそういう法律上の規制があるそうです。日本の映倫みたいなやつね。
なるほどー、それでか。


たとえば以前、DADDY YANKEEを世界的に有名にした(日本でもヒットした)”ガソリーナ”って曲が一見ガソリンと車の歌のようで、実はHな意味だったって 「ガソリーナってそれかよ」でブログに書きましたよね。

あとレゲトンスターのWISIN Y YANDELの〝PAM PAM”という曲(よくラテンクラブでかかってた曲)も、エッチな意味でした。ブログの過去記事の「アレ」にそれについては書きました。


⇒ この2つの曲の歌詞をもし裏に隠れてるほんとの意味のほう(Hな意味)で書いちゃったらヤバイよね。。


PITBULLの〝BON BON”はもっとダイレクトなHな歌だったけど、上記ほど卑猥ではない。
「PitbullのBonBon」に歌詞の和訳などをしました)



2007年に、「レゲトンってなんでエッチなの?」 っていうトピックをこのブログに書きましたが(このトピックにもぺレオ動画が2つあるんで見てください)、ようやく答えが分かりました!

スペイン語圏じゃない日本ではレゲトンの歌詞を分からずにリズムだけできいて踊ってる人が大半でしょう。
でもスペイン語圏の中南米ではもちろん歌詞が分かります。

レゲトンは女性を蔑視してるとか卑猥だとか社会的に批判やバッシングもあるので、レゲトンの曲も以前に比べたらかなりソフトになっています。
レゲトンは2000年代の頭に出てきて2004年頃爆発的にヒットして日本にもきたのですが、今はレゲトンがワールドワイドになったので、世界中で大ヒットするように子供でも踊りやすいPOPな感じのが多くなってきたように思います。
DON OMARのDANZA KUDUROみたいなね。