Life and Dance in Latino Style

ラテン音楽、スペイン語圏のラテン音楽とダンス。サルサ、レゲトン、バチャータ、メレンゲ等。中南米関連。ラテンファッション。スペイン語。その他の音楽関連

Nicky Jam とJ Balvinの 「X(Equis)」

先月コロンビアのレゲトン歌手J BALVINが、音楽ストリーミングサービスのSPOTIFYでドレイクを抜いて世界で1位になりました。

去年の「デスパシート」の世界的ヒット、そしてその「デスパシート」を抜くんじゃないかといわれたのがJ BALVINの「Mi Gente」でした。


J BALVINは日本でも特に若い世代に人気で、この夏はサマソニサマーソニックという大きな音楽イベント)に出演します。


J BALVINのニューアルバム「Vibras」がリリースされ、そのCDも日本のレコード店で特設コーナーを作って宣伝してました。

以前はスペイン語圏のラテン音楽なんてマニアックで、ワールドミュージックコーナーに、タンゴとサンバの隣に数枚古いのがある程度だったので、このごろのラテンブームには私自身驚いています。


さてそのJ BALVINの最近の曲に、レゲトンのNicky Jamと歌ったこれがあります。



Nicky Jam x J. Balvin 「 X (EQUIS)」








この曲たぶん聞いた事あると思うんですが。


「MI GENTE」をリリースした時に、私がこのブログにJ BALVINのインタビューを和訳してUPし、もうレゲトンにはこだわらずに世界市場で新しい音楽に挑戦していきたい、とBALVINが言ってたと書きましたよね。

「Mi Gente」はジャマイカのレゲエ色が強い曲でした。

今回の「X」はベースはレゲトンなんだけど、やっぱ他のジャンルが混じってますよね。
ベースのリズムはレゲトンだけど、クラシックなレゲトンとは違う。

このごろJ BALVINは、レゲトン歌手というよりはポップス歌手になってるような気がする。
けど彼のメロディアスな曲調や、声質にはその方が合ってるような気もします。
だから世界的に人気なのかな。



で、今回の本題だけど、


この曲のダンスチャレンジがあります。

ダンスチャレンジとは、前にダディ・ヤンキーのDURAについて書いた時に説明したけど、
「踊ってみた」動画をyou tubeにUPするチャレンジのことです。
ダディ・ヤンキーの時も世界中の幼児から90代のおばあさんまでチャレンジして投稿してました。
これは曲を宣伝するためのキャンペーンの一環で、アーティストがファンなどにSNSでよびかけてるんです。



で、このJ BALVINのX(EQUIS)もダンスチャレンジがあります。

曲的に今回は女性一人で踊るセクシー系の動画が多かったです。



なかでもラテンアメリカ人の中でSNSで大議論になったのが、この女性の「踊ってみた」動画。

それがこれです。






セクシーな女性が「EQUIS」を踊ってて、ダンスチャレンジとしてネットにUPされたものです。

セクシーだと評判でした。

SNSではラティーノ達が

「この女、全身ばりばり整形じゃん 笑」 
「人造美人」 
と整形美人だという批判が非常に多かったです。

「整形、整形いってるけど、閲覧数スゴイじゃん。結局男はこういう体型の女が好きなんでしょう?」と反論する女性達も。

SNSで大激論になってました。


日本だったら、この女性の体形は「デブ」って言われてしまうでしょうね。

でも中南米ではこの体型が一番モテる、美しいプロポーションなんです。



確かにラテンアメリカ人達がいうように、この女性の身体は美容整形だと思います。
不自然だからです。

こういう体型が中南米ではモテる体型だから、そのように整形したのでしょう。


ヒップが大きいのがセクシーとしてモテる女性の第一ポイントなんです。

中南米では顔よりヒップなので。


次が太ももですかね。
ヒップが大きくて太ももがむちむちしたのがモテる。


次に胸かな。
でもヒップ大きければ胸が小さくてもいいそうです。
ま、ヒップも胸も大きくてグラマラスな体型が一番モテるし、美人といわれる。


顔は日本ほど重視されてないです。
日本では、後ろ姿はスタイルよかったけど声かけて顔みたらがっかり、とかよくいわれるけど、ラテンは後ろ姿が重要。


だからラティーナ(ラテンの女性)って、写真撮る時に後ろ向きで顔だけこっちに向けてるのが多いでしょう。
あれは、ヒップを見せつけてるんです。


日本では整形といえばまず目を大きくする人が多いけど、中南米で一番多いのはヒップの整形です。
ヒップを大きく形よくすること。

人によっては胸など。


ティーナでも人によっては顔も整形する人もいるけど、身体より少ないと思います。
鼻が多いと思います。鼻を小さくする(大きい鼻を細くしゅっとする)。
あとは唇ぷっくりとかかなあ。
年齢が上がるとボトックスなどのアンチエイジング
目を整形する人はほとんどいないのではと思います。


コロンビア人みんなが整形じゃないですよ。
整形してなくてナチュラルでこういう体型の人もいます。

でもあんま不自然な人は整形も結構いるということです。
特に外見をウリにしてる人には。


コロンビアは週末のクラブにいくとこういう体型のセクシーなお姉さまたちがたくさんいます。
でもコロンビア人の私のDJ友人達によると、そういう体型の人はほぼ整形だそうです。
しかもなかにはプロもいる(エスコートサービス)。
エスコートサービスの女性だと同伴者がいるので、きれいだからと気軽に声かけないように。


コロンビアは美容整形技術では世界トップレベルで、料金がアメリカよりも安いからアメリカなどから手術に来る人達も結構います。
が、身体の整形手術はときどき手術中に亡くなる事故がおきていて、月に何度かはニュースになってます。
このごろは、命をかけてまで整形すべきではないのではという議論もおきてます。


前にブログでも紹介した、Jessica Cedielというコロンビアのセレブ(モデルでTV司会者)が、美容整形手術で死にかかって今も後遺症に苦しんでるという告白もしました。


いままでラテンアメリカでは女性は外見いのちで、男性に気に入られるようなセクシーな外見にしてきました。
グラマラス体型でロングヘアでハイヒールにボディコンの服。

でもそれは男が好きな外見ではないのか、マチスモ的な考え方(男尊女卑)ではないのか、という議論がいま中南米で強くなっているので。
その話については前にもしましたが、いま中南米では女性の意識改革や女性のデモがすごいです。
去年はコロンビアで開催された一大ファッションショーで、いろんな体型の一般人を使ったショーもあったし。

だから、あの「EQUIS」のダンスチャレンジをした女性がバッシングされたのかもしれません。

だんだんラティーナの美意識も変わっていくのかな。。。



さて、J BAlVINの最近リリースされ今大ヒット中のアルバムはこちらです。
ヒット曲がいろいろ入ってます。

Safari
「Mi Gente」
「Machika」
などなど



ヴィブラス
J.バルヴィン
ユニバーサル ミュージック (2018-07-11)