Life and Dance in Latino Style

ラテン音楽、スペイン語圏のラテン音楽とダンス。サルサ、レゲトン、バチャータ、メレンゲ等。中南米関連。ラテンファッション。スペイン語。その他の音楽関連

南米コロンビアの方が日本よりいいと思った点

南米コロンビアといえば、イメージが非常に悪いですよね。
よく言われてるのは、世界一の危険国でそこらに死体がごろごろあるとか、麻薬カルテルの街とか。

けど、そのイメージは90年代頭までの話で、今のコロンビアはよくあるイメージとはけっこう違う、ということについては今までなんども説明してきました。
今ではコロンビアは中南米第三の経済大国で、治安も急激に改善。
世界の観光旅行でおすすめの国の2位にも選ばれており、欧米人の観光客や移住者が多い。


私がコロンビアから日本に戻ってきて、ここはコロンビアの方がいいなと思った点をあげてみます。

イメージ悪いが、コロンビアにもいいとこはあるのよ 笑。




1)産油国で、資源国、食料自給率が高い


2)国民の幸福度が毎年世界一
(自分を幸せと思うかという主観的な質問にYESと答えた人の割合で)


3)ここ何年かとても景気がいい。
好景気で特に大都市は開発や外資の投資も急増し、非常に活気がある。
世界が不況な中で中南米は全体的に景気が割とよかった国が多め。


4)原発がない。最近は太陽電池発電所(大規模ソーラーパーク)を各都市に拡大中


5)果物の木が街路樹だったり果物が豊富で安い。
毎日生ジュースつくって飲めるし、ホームレスも果物とって食べれる

6)公共の場は完全禁煙。
私は店の外で吸ったり歩きタバコしてる人も見たことがない。


7)市民は障碍者や妊婦やお年寄りや女性に優しい。
車椅子の人がくれば近くの若者が押してあげたり、電車にお年寄りや子連れが乗ってきたらすぐ席譲ったり、重い荷物抱えてる人は助けたり。
シングルマザーへの差別もない。
(ただし政府の福祉制度はよくない)


8)女性をリスペクトして、面と向かってブスとかいわない。
逆に「きれいだね」とほめることが多い。
「我々の都市の女性は花のように美しい」という女性賛歌がたくさんあるし、みんなよくうちの都市の女性が一番美しいとか言う。


9)人前で大声で怒鳴るシーンをほとんど見ない


10) 国民の平均年齢が若い。確か20代後半。
子供も多いし、全体的に若さで活気がある。


11)同性結婚合法。
先月は3人のゲイ男性に1つの家族として婚姻関係を承認。
union libreという内縁の夫婦も多いが、自治体から結婚のように権利を付与されて保険の扶養にも入れる。


12) 国立大学の学費は、家庭の収入などに応じて段階設定している。
貧困者でも優秀なら名門大学や大学院で学べる。
(コロンビア人によると貧困家庭出身だと年間4000円とかで、金持ちは授業料高い。それでも授業料あがったらしい)。
メキシコもそうたが、政府が名門国立大学で国を支える人材の育成をしようという意識が高いように思う。
卒業までの試験が厳しいので大学生は猛勉強する。


13)ダンスや音楽を国が手厚く保護しており、多額の支援をしている。
国の財産として、子供達にも教育したり教育番組作ったり、ダンスや音楽の巨大フェスティバルやカーニバルがたくさんある。
コロンビアはこの点は本当に素晴らしい。


14)コロンビアのカリの場合はサルサのプロダンサーがごまんといる。
一般人もダンスやフィエスタ好きが多くて、近所のおじちゃんやおばあちゃん達ともサルサの話ができる

15)老若男女ダンスが大好きな人が多い。子供からお年寄りまでフィエスタで踊る。


16)高級住宅街など禁止されたエリア以外では、路上で音楽をかけて踊ってもOK。
下町に行くと、週末や年末などは家の前の道路を封鎖して、巨大スピーカーを置き爆音で音楽かけて夜通し飲みながら踊ってる。


17) 政治や宗教の話がタブーじゃない。
ほとんどがカトリックだけどね。
若くても政治の話するし、普通の会話に政治家への皮肉やジョークとかでてくる。


18)政府の政策に文句があったら、大規模抗議デモをする


19)人間関係が濃密。
アモール(愛)とコラソン(心)、カリーニョ(心のあたたかさ)とアブラッソ(ハグ)が大事。


20)アユダール(助け合い)の文化。
家族や近所や友達、または地域コミュニティや市民同士の助け合いが強い。


21)コロンビアの全地域が6段階分けられていて、estrato1から6まであり、1と2は貧困地域で5や6が高級地。
住む場所によって区分けされてるんだけど、これによって1の人は税金や光熱費や国立大学の学費が安い。その後は段階的にあがっていく。6は金持ち地域なので税金も光熱費も高い。
(ただしコロンビアは階級社会で、このestratoが出身地域による差別も生んでると思う)


22) 歯の矯正技術と美容整形技術が高い。北米からも施術に来るほど。
歯の矯正が安いので矯正してるコロンビア人が非常に多い。


23)都市部の警備が厳しい。
特に首都のボゴタメデジンは警察があちこちで警備している。
警察の対応はメキシコよりいいと思う。
駅で警備してる警官は兵役の学生さん達もいるのでフレンドリーな人が多い。
クラブの入り口のセキュリティも厳しいので、クラブ内でトラブル見たことない。




こういうことがいい点です。
コロンビアでも都市によって違うところもあるが(ボゴタメデジンの大都市の方が開発が進み、田舎と状況が違うとか)、ほとんどのことは国全体の話。

大半のポイントはコロンビアだけじゃなくて、多くの中南米の国に共通してると思います。




悪いところをあげたらたくさんあるよ。

私はコロンビアLOVEじゃなくて、Love & Hateなのでいつも悪い面もいってるけど 笑。


日本よりコロンビアがよくない点は

たとえば

クレジットカードをどこでも使えるわけじゃないので大型チェーン店とか場所を選ぶ、
ひったくりや強盗がときどきあるので歩きスマホとか気をつけなきゃいけない、
女性一人で夜ふらふら外出するのが難しい、
熱帯都市でもクーラーが少ない、
シャワーのみの家が多い、
クレジット機能付きSUICAみたいのがない、
道路にときどき穴ぼこがあいてる、
野良犬がふらふらしてる(たまに狂犬病持ってる犬がいるらしい)、
医療保険制度が悪い、
コンビニがない、
一般のタクシーが汚くてサービスが悪いのでUBERの方が人気、
自動販売機がほとんどない、
首都等でときどきテロがある、
貧富の差が異様に大きく階級がある(富豪は日本にいないくらい金持ちだが、貧困層はすごい貧乏)、



などなど、悪いことをあげれば1記事にたりないくらい書けますよ(笑)。

でも上にあげたようないいこともありますよ。
離れるといいところも客観的に見えてきますしね。