Life and Dance in Latino Style

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映画ワイルドスピードのレティ役が現場の女性差別を改善せねば降板すると発言

映画「ワイルドスピード」は世界で巨額の興行収入を稼ぐ大人気の映画。もう今年でシリーズ8作目目。





が、ワイルドスピードの主役ドミニクの彼女レティを演じてる Michelle Rodriguezが、衝撃的な発言をしました。






Michelleがインスタに


f8


というメッセージをupしました。


これを和訳すると

「ワイスピ8のデジタル版が今日リリース。
ワイスピの製作者達が次回作は女性への愛情を表すよう決心してほしいと願う。
もし女性をリスペクトしないのなら、もう私はこの映画からさよならするわ。
今まで16年の長きにわたって映画に出る機会を与えてくれたファンやスタジオには感謝してる。 
one love 」


つまり、ワイスピが女性をリスペクトしないのなら次回作からは出演しないと言ったのです。


ワイルドスピードの映画は初回作公開が2001年で、Michelle Rodoriquezは16年間ワイスピに出演してきたワイスピには欠かせない重要な存在。

ワイスピは「ファミリア(家族)」がテーマで、同じメンバーがファミリア(家族、家族のような仲間)のようにずっと一緒にやってきてますからね。




彼女はこの件についてメディアのインタビューも受けています。


英語のインタビュー記事。

http://ew.com/movies/2017/06/27/michelle-rodriguez-threatens-leave-fast-furious/?utm_campaign=entertainmentweekly&utm_source=twitter.com&utm_medium=social&xid=entertainment-weekly_socialflow_twitter





概要を和訳すると


ワイルドスピードのメインキャラクターのうち、ブライアン役のポール・ウォーカーは2013年に事故死して、次にもしレティが去ったらワイスピには打撃となる。


michelleがいうには

アクション映画に出演してる女性はみんなそうだけど、特にワイスピのような超人気大作ではフラストレーションを感じてきた。

「特に自分がいる男性主導の環境では、私はいつも頭を悩ませている。私が演じてる役は自分の倫理観やモラルには合わない。映画を見てくれる多くの人たちの前で、自分が正しいことをしてるとは自分の心は感じてない。だからお金のためにやるしかないと思うしかなかった。でも自分が引いてるラインを向こうに越させえてはいけないのよ」





次はスペイン語メディアのインタビュー記事。


http://www.elespectador.com/entretenimiento/cine/michelle-rodriguez-reclama-mas-espacio-para-mujeres-en-saga-rapidos-y-furiosos-articulo-700408



「映画の問題は、映画の主導権を持っているのは男性で、才能ある女優達に女はこうあるべきという価値観を押し付けていることが多いこと。それは男のエゴだと思う。
本でも映画においても、多くの作品で描かれている女性像は男性の目を通して見たものでしょう。
でもそれはまちがっている。現実とは違うもんね。
だって人類は半分が女性なんだから。
女性の目を通して女性像が描かれることも必要だと私は思う」


Michelleはワイスピの映画の次回作では女性をもっとリスペクトすべき。そうでなければ映画から降りると発言。





ミッシェル・ロドリゲスは、こういってワイスピ製作者を批判したんです。
映画のレティもかっこいい役ですが、ミッシェルはもっとかっこいいな。

この最後の言葉は、映画だけじゃなくて彼女がいうように小説とか音楽とかいろんな分野でもいえる話だと思います。






あ、まだワイルドスピード8の映画のレビューを書いてなかったのでここで映画のレビューを。


私はシリーズ8作品全部見てるワイスピの大ファンです。

ここから ネタバレあり 注意。(もうデジタル版がリリースされたからレビュー書いていいよね)



ワイスピ8を映画館にみにいって感じたのは「これならレンタルビデオでよかった」 笑。


アクションばかりおおげさになって、中身が薄い。

自分はシリーズ4が好きで、次が5。(4がメキシコで5がブラジルが舞台)。

あの頃まではおもしろかったんだけど、6以降はだんだんアクションばかり派手になって中身が薄くなっていくような気がして満足感がいまいちなんだよね。

前作の7はポール・ウォーカーが撮影途中で亡くなって彼の弟が代役を務めたので、エンディングで「I will return」流れたらポールを想って泣いたけど。

今回の新作の8が今までで最悪だった。


キューバアメリカの国交回復後にアメリカ映画がハバナでロケをしたというところはよかった。
この映画でよかったのはハバナが出てきたところだけ 笑。



最初はドミニクとレティのハネムーンでキューバにいくというシーン。
でもハネムーンのシーンはほんのちょっとだけで、彼らが結婚したのもわからないくらい短い。

その後すぐにドミニクはシャリーズ・セロン演じる悪者側について、レティや仲間を裏切る。
妻レティの前でシャーリーズとキスしてレティは大ショック。

以前の作品では、レティが事故後に記憶を失ってマインドコントロールされてるときに、ドミニクはブラジル人の美人女性警官とブラジルで住んでた。
でもレティが正気に戻って帰ってきたら、ブラジル人女性をポイ捨て。

で、今回の新作ではそのブラジル人女性がまた急に登場して、ドミニクとの間にできた赤ちゃんがおり、母子が悪者シャーリーズに監禁されてた。
脅迫されたドミニクは悪いシャーリーズに従うしかなかったという設定。
しかも、ドミニクの裏切りがわかったときに、シャーリーズがブラジル人女性をズドンと殺しちゃった。あっけない。

ドミニクは自分が捨てたくせに、自分の子を生んでシングルマザーになったうえにドミニクのせいで死んだブラジル人女性を悲しむこともほぼなく。
事件が片付いたらまたレティの元に戻り、しかもブラジル人の子を自分の子に。

ドミニクはここ何作品かは女性に対して冷酷な気が。

なのに映画の最後では、また仲間達とわいわいパーティしながら、「やっぱファミリアだよ、ファミリアが大事」っていつものせりふ。
きれいごとぽい。

ファミリアとはスペイン語でファミリー。
血縁の家族もファミリアだけど、仲がいい仲間のこともファミリアということもある。
でもラテンでファミリアというときはもっと信頼感があるんだよね。

私は制作現場はわからないけど、映画見た感じでは女性の登場人物の扱いにレティ役のMichelleが怒るのもわかる気がする。


今回は爆発とかのアクションシーンがあまりに多すぎて長く、人間の感情が以前の作品より描かれてなかったように感じました。
バイオレンスなアクションものが好きな人にはそれでもいいのかもしれないけど。

以前の作品では、婚約者のジゼルを守ろうと必死になったハンと、ハンを守るためにジゼルが自分から飛行機から落ちていくあの悲しいシーンと。東京に戻ってきたハンが渋谷で殺されるシーンとか。
ああいう感情を揺さぶるシーンや、ミアとドミニクやブライアンの家族の間の話とか、そういう人間的な関係や感情があったよね。
そういうのが新作では薄かったと思う。


これがワイスピ8の私の感想です。
ミシェルがいうように、次回作はもっとよくなることを願う。。。